February 1, 2003 @Zepp Tokyo

 
 
チケット運が比較的良かったらしく、10番台を手に入れていた私は無事に最前列を陣取る事ができた。といってもやはり真ん中に行くのは無理で、JC website & ZWAN.JPのウェブマスターであるJIRO(Kiku)さんと供にやや右寄りの位置でステージを楽しむ事となった。

18:05頃だろうか、客電が落ち、その暗がりの中にひときわ目立つ大きなシルエットが現れるのと同時に、会場内には大きな歓声が起った。「待ってたよ、Billy」温かい歓迎の空気と、なんだかそれぞれが落ち着かず、奇妙な緊張感がただよっている気がした。
Billyは1st SingleのHonestryのプロモーションビデオと同じガネーシュのイラストの入ったセーターに、茶系のペインターパンツといういで立ち。そしてゆっくりと真っ赤なフライングVを肩にかけた。Billyが曲を弾きはじめたが、ベーシストのPazはずっとドラムのJimmyの方を向き、なかなか振り向かない。挑発的にも見えるその仕種。Davidもうつむいたままで、もう一人のギタリストのmattもニコリともせず、不思議な緊張感の中、この日本公演のステージはMary Star Of The Seaでスタートした。Billyが歌いはじめると共にオーディエンスから「おーっ」という地響きのような歓声があがり、私は物凄い勢いで押されてしまった。もう、ほんと、みんな待ってたんだよね。
実を言うとはじめてアルバムを聴いた時は、あまりバンドの臭いがしないというか、ギタリストが3人もいるバンドのアルバムとは思えずにいたのだけれど、この1曲目では「オレたちはロックバンドなんだ!」ということを私たちに強く印象づけてくれた気がした。
ステージに明るいライトが当たり、がらりと雰囲気が変わると同時に、Billyの指からLyricの軽快なイントロが弾かれた。先程からの「俺ら待切れなかったんだよ!!」というオーデイエンスの気持ちがステージには伝わりまくっていたらしく、Billyは笑いが止まらないといった感じでニヤニヤ。観客のくいつきのよさに「コレ、信じられる!?」という表情しながらPazやMattと顔を見合わせていたのが印象的だった。(実際、mattはとても驚いていたように見えた。彼は今回日本に来るのが初めてだったそうで、もちろん日本のオーディエンスの反応を見るのも初めてだったのだから仕方があるまい)とにかく今回のショウはZWANにとっての初来日公演というだけでなく、World Tourの幕開けという本当に重要なショウであり、それがこんなふうにスタ−ト出来た事は彼等にとってとても幸せな事だったに違いないと思う。続くDeclarations Of Faithでもオーディエンスはノリノリ。かなりヒートアップしていた。この曲、アルバムが出たばかりだと言うのに、一緒に歌っている人が多かった。ものすごい浸透力。
ここでちょっと休憩。ギターチェンジしながらBillyのMCが入る。『昨日地震があったよね。凄い恐かったよ〜。シカゴは地震がないんだよ』・・・オーデイエンスの反応はとりあえずシーン。ま、そんなことはおかまいなしで、そのままBillyが曲紹介をしてEl Sol がはじまった。この曲、アルバムの中でもとっても重要な役を果たしている気がする。とにかくこの曲が納まってる場所がすんごくいいと思う。Pazのコーラスが心地よくて、バンドがほんとに仲良しなんだろうなぁって思ったり。 そういう訳で私のお気に入りの曲だ。
そのままカヴァ−曲を1曲はさんで、Endless Summerへ。この曲はノスタルジックな感じがして、私はなんだか少し寂しい気持ちになります。そんな感じで会場も和やかな雰囲気。でも、みんなやっぱり彼等にあいたくてあいたくてたまらなかったんだと思う。とにかく寿司づめ状態なのはそのまんま。そしてそんな状態のまま曲はSettle Down! みんな待ってたぜ!ってな感じでJump!Jump!の物凄い状態へ。この曲の後半のギターがとても好きで、ライヴで聴くのを楽しみにしていたのだけれど、いやーーほんとに素晴らしい。BillyがMattと顔を見合わせつつ、足元のエフェクターを見つつ、とにかくギターギターギターなのである。
そんな高いテンションのまま曲はJesus, iへ。シカゴでのショウをみた際にも素晴らしいとレポートしたが、やはり日本でもそれは同じだった。ただ、Billyにとってちょっと納得いかないところがあったのか音声スタッフに文句(首にするぞ!っていうポーズをとった)を言ってました。こういうところはバンマスですね。でもとにかくこの曲、すごくCoolです。Pazは相変わらずセクシーで、Jimmyのドラムはすざまじくて、そして最後はやっぱりギターギターギター。

ここでまた一旦休憩。Davidがオルガンに向かい、Pazはバイオリンを持ってスタンバイ。曲に入る前にBillyがメンバ−紹介をしてくれた。『ギター・オルガン!David!』『ベース・バイオリン!Paz!』『ドラム! Jimmy!』・・・と、ここまではフツーに紹介したのだが.最後に『Matt!フルート!!』とBillyなりのアメリカンジョーク。でも、オーデイエンスにはそのジョークがよく聴こえなかったらしく(というかmattのことはどうでもよかったのか?)そのままさらりと流されてしまったので、「ここ、笑うとこなんだけどなー」と、mattと顔を見合わせながらちょっとだけ残念そうにしていた。(もちろん私とJIROさんは笑ってあげたけど・・・)
そうしてはじまったOf A Broken HeartではPazが幼いころからやっていたというバイオリンを見事に演奏し、Billyはしっとりとその切ない歌を歌いあげてくれた。この素晴らしいパフォーマンスにオーデイエンスは大拍手。はー、Zwanってすごいかも。
続いてBillyが『djali zwanの曲です』といって Friends As Loversを演奏してくれた。BillyとMattはエレキギター(ストラトだったかジャガーだったかな)をピックではなく、指で弾いていた。指先を見つめる自分。これは今回のアルバムには収録されていないのだけれど(DVDの方には納まっているらしい)とても優しく、美しい曲で一度で気に入ってしまった。
そして再びDavidがギターを持つと、彼にピンクの照明があたり、指先からとても幻想的なメロディが流れだした。それは本当に美しくって私は「この人、いてよかった」と思わずにはいられなかった。そうして始まったRide A Black Swan。メロディも歌詞も素晴らしいと思っていたけれど、ライヴで見たらもっともっと好きになってしまった。いや、ほんとにいい曲です。独特のスピード感とかたまんないです。そして、そのまま熱気の上がったオーデイエンスを落ち着かせないうちに、曲はシングルHonestlyへ。ハッキリ言ってすごい盛り上がりでした。メンバーも大満足の様子でステ−ジ終了。しかしなんといっても日本なんですよココは…ショウが終わると同時になんだかジーンとしてしまいました。

アンコールの1曲目はA New Poetry。これもアルバム未収録ですがこういう曲を演奏してしまうところが彼等の憎いところ。そしてラストにはJIROさんともどもイントロがかかった瞬間に大喜びしたSpilled Milkでした。演奏の素晴らしさはもちろん、非常にカラフルな印象の曲です。BillyとMattがそろって変なポ−ズだったり・・・とにかく本当に楽しいショウでした。
演奏終了後には、Billyはお決まりのように端から端までファンと握手をし、すがすがしい表情でステージをさって行きました。
 
   
 
   
  Setlist
mary star of the sea
lyric
declarations of faith
el sol
never my love
endless summer
settle down
jesus, i
> god's gonna set this world on fire
of a broken heart
friends as lovers
ride a black swan
honestly
Encore:
a new poetly
spilled milk


Thanks to : Shige-yang
 
     

 
  この日のこぼれ話

メンバーの皆さんはショウの後、5人ともご丁寧に外で待っていたファンの所にやってきてサイン&握手のファンサービスをされたそうです(いや、もう海外のショウじゃあ考えられないこと。なんていい人達!)でも、FANの方も1人づつメンバーにサインをもらい握手をしてもらうと後ろに下がる・・・というように非常にマナーが良くて、しかもBillyやJimmyのサインだけじゃなくってPazにもMattにもDavidにも変わりなく接していたようでとにかくハッピーな兒時間だった様子。ひとまず初日、本当にお疲れ様でした。

 
 




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