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本日は、日本そして今回のすべてのツアーの最終日ということで、ちょっと寂しくもあるが、とにかく楽しみたいなと。でもってこの日も暑かった。どうなってるんだこの気候はとか思いながらロッカーに荷物をつめる。今日は昨日に比べて会場周辺に沢山人がいるなーという感じだったので嬉しかった。超満員ではなかったけれどもまずまず。この日はいろんな場所からいろんな人達が来ていて、久しぶりの再会も果たせたので嬉しかった。
前の3公演は全体の見渡せるやや後方よりのセンターで見ていたので、今日くらいは近くで見たいなと思ってブライアン側の柵の辺りに待機していのだが、客電が落ちたとたんにぎゅうぎゅうと人が押し寄せて来て一気に視界が狭くなってしまったので、これでは楽しめないなと判断して結局少し後ろに戻って鑑賞する事にした。
この日は前日とはうって変わって最初からオーディエンスのノリが良く、ステージ前はA100が始まったとたんにちょっとしたモッシュ状態になっていた。続くCAMERA EYEもグルーヴ、グルーヴで盛り上がってる。最初からMCもかなり多く、『今日はショウが終わったらケラオケに行こう、ケラオケ?正しい言い方はなに?カ・ラ・オ・ケ?』とか言って変な歌を歌ったあと『これはロックショウだった、集中しなくちゃ、集中だ』なんてふざけてもいた。
それから『今日は昼間、日本の友達と東京の街をウロウロしていたんだけれど、すごく暑くてまるで地獄だよね、って言ってたんだ。日本は美しい地獄だってね。』とも言ってくれて、日本人ファンとしてはとても嬉しかった。
MINA LOY(M.O.H)、TO LOVE SOMEBODY、NOW(AND THEN)、JOHANNAの定番のセットが終わった後、メンバーが一旦ステージ袖にはけた。この公演がラストという事で、メンバー達もかなりリラックスしてショウを楽しんでいる様子で、みんなでカメラを持って再登場し撮影大会。ビリーは『女の子は写真を撮る時、いつも髪を直すよね』とか言ったのだが、自分がメンバーに写真を撮られる番になった時に、ツバを指に付けてハゲ頭を整える仕種をしてからポーズをとっていたのでおかしかった。
今日のステージはこんな風にゆったりとやわらかな印象のショウだった。大阪、名古屋ではイメージを作り上げ、比較的クールにショウを展開していたのに対し、東京の2公演はなんだかとても温かい雰囲気だったと思う。(内容がなるべくかぶらないようにレポートしているので、できればこのショウのレポートだけでなく、他のショウのレポートも読んでいただけるとありがたい。)(右の欄へつづく→)
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それから、今回の日本ツアーではメンバー紹介というものがなかったのだが、この日は違った。ビリーがメンバー1人1人を紹介していったのだが、ブライアンを紹介する時に『えっと、なんて紹介すればいいんだ?なにやってるんだっけ?』なんて言いながら笑っていたのでおかしかった。ブライアンは元フィルターのプログラマーで、1つのジャンルだけを突き進めていくようなタイプではなく、広いビジョンで音楽を捕らえていける方なんだそうで、ビリーは彼に信頼を置き、良くつるんでいるらしい。
また、この日のアンコールでもTodayのイントロがミックスされたKING BEEが披露されたが、今日もすごく複雑な気持ちになった。 すべての演奏が終わりメンバーがはけた後、ビリーはとても丁寧に『日本でショウができたことを感謝します』と言い、またアメリカに帰った後は少しお休みをして、10〜11月にはちょっとしたレコーデイングもする予定だとも話してくれた。そして『またいつ日本に来てくれる?っていっぱい聞かれるんだけれど、今度日本に来る時はたぶんスマパンでくると思うよ』と言い、そしてちょっとおそるおそる『みんなメタルしたい?』と聞いた。
オーディエンスはこの時に今日一番の盛り上がりを見せたので、ビリーがとても悲しそうな顔をしていた。さっきまでBCのショウを楽しんでいたはずなのに…と、私は凄く心が痛んだ。
個人的には今回のショウを見て、パンプキンズの再結成はもう少し先でもいいんじゃないかと思った。ビリーが何をやりたいのか?その本当の所は私にはわからないけれど、彼は音楽が大好きで、音楽が唯一信じられるものなんだろうから、ファンの気持ちなんかよりも自分のやりたい事をやればいいのにな、と思ってしまう。こういうことを書くと「それじゃメシは食えないだろ?」とか「リアリティがない」と言われてしまうと思うけれど、BC自身がそれを越えたものを創る事ができるとまだ信じているだろうし、私もそう信じているので。
いつものように、ステージの端からファンと握手をかわしていたビリーは最後に女の子をステージにひっぱりあげた。その彼女とかわいらしく手をつないで美しい歌を歌うビリーを見ながら、私にとってこんなに愛すべきロックスターはこの先ずっとあらわれないだろうな、と思った。
バックの白いスクリーンには「BYE BYE」の文字。とにかくお疲れ様でした。2年後を楽しみにしています。
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