◆日本公演の1週間/ BC / The Smashing Pumpkins
BCの来日決定ニュースが流れて来た時、日程をみてまず最初に思ったのが「ヤバい、フジロックどぉしよ」ということだった。初日の大阪公演がフジロック最終日の翌日!これってかなり無理をしないと厳しい日程。んで、私はさんざん悩んだ結果、今年のフジは諦める事にした。自分ですらこんな状態だったのでやっぱり中には「BC見たいけど、フジロックの計画立てちゃったからな…」という人もいたと思うし、さらにはフジの翌翌週に行われるサマーソニックもあって「見たいけれどショウのチケットを買うお金がない」という若い世代のファンも沢山いたと思う。そんな訳で、初日の大阪公演はチケットの売上が相当悪かったらしい。それについてはBC本人も凄く気にしていたようで、ショウが始まって人がまばらなのは少し気の毒だった。でも、だからこそこの日に来てくれたファンに対して感謝の気持ちが大きくなったんじゃないかとも思う。だってBCは最後にステージを降りて、端から端までオーディエンスの目線に立って握手をして帰っていったんだから。
翌々日の名古屋公演はショウの出来が素晴らしかった。緊張感を保ちつつ、和やかなムードもあり、ファンの反応の良さでメンバーたちも凄く楽しめたようだ。その日のショウの後に「今日のステージは最高だったよ!」とリンダに言うと彼女も「私たちも凄く良かったねーって言ってたの!」と嬉しそうだった。
東京2公演はなんだかBCにとってはホームみたいな感じでとってもリラックスしてる印象だった。かつて彼はインタビューでシカゴと東京は似てるって言ってたけど、今もそんな風に思ってもらえてるんだとしたらとても嬉しい。オーディエンスもあったかかった。
今回各地でいろんな人と逢ったり、話したり感想を読んだりして改めて思ったのが、BCのファンは彼の楽曲はもちろん好きなんだけれど、なによりも「ビリー・コーガンが好き」って事。なんかみんなBCの良い所も悪い所も理解して見守っているという感じがした。端から見るとちょっと気味が悪いかもしれないけれど、それでもいいと思う。「ビリーが好きで何が悪い!」って全部跳ね返しちゃうね。たぶん。他にも好きなアーティストはいっぱいいるけど、BCは別格。そんな風に思ってるファンがいっぱいいるってことが良くわかった。
とにかくBCはBCであってどのBCも本物だと思う。過去のSP時代のBCも、ZWANのBCも、ソロのBCも。

で、The Smashing Pumpkins。BCは日本を去る前に「SPの過去の曲はとても大切で、かつ技術的にも精神的にもその時と同じものを表現する事は今の自分にとってはやはり難しい事であるから簡単にはプレイ出来ない」と言っていた。今BCの考えてるSPはやっぱり過去からZWANとソロを通ってきたことで出来るものであると思うので、「あのスマッシング・パンプキンズが戻って来た」というふうには行かないと思う。っていうか、BCは「お金の為に」とか割り切って活動ができるタイプではないからこそ相変わらず苦悩し続けているんだろうと思うし、相変わらず音楽に対して女々しい程の執着と幻想を抱いてると思う。
だから心配なのはBCの構想しているNEW SPと音楽ファンの求めているものがまったく同じベクトルに向いているとは言えないということかな。で、私としてはBCがこの温度差を上手く緩和する方法を取るんじゃなくて、そこをもっと越えた所に行く事を期待してる。
とにかく良い意味で期待を裏切ってほしいと思う。楽しみにしています。


◆BCの今後の予定
●日本公演後は3週間程のオフを取るとの事
(姪にあったり、体調を崩されている父方のおばあさまのお見舞いに行かれたりする予定だそうです)
●シカゴで行われるグラントパーク音楽祭(フリーコンサート)にゲスト出演する予定
(オーケストラをバックに歌うらしい。詳しくはコチラ
●10・11月中にレコーデイングをする予定
(がしかし、これはリリース目的のレコーディングではないとのこと)
●SP復活後はずっとSPだけをやるのではなく、時には別の活動をしながら続けて行く予定だとの事
(BC曰く「SPを復活させたら、今度は絶対に解散しない」だそうです)

アルバム出たばかりですが、ソロの活動はここで一旦終わりのようですね。ちょっと勿体無い気もしますが、SPの活動と同時にソロも続けていくそうなので、今後もいろんなBCが楽しめたらいいなと思っています。



SPECIAL THANKS: Kさん, Yumiko, Shuri, Kyoko, Aki, Kana, Sachie
... Thank you for my happy times!