August 1, 2005 @ Osaka Namba Hatch

 
 
本日の会場は大阪・なんばにある"なんばHatch"。大阪はまったく詳しくないので早めに会場に向かった。わりと最近出来た場所のようで建物が新しい&立派でちょっとびっくり。入り口付近をうろついてみたが、平日・しかも月曜日ということで人はまばらだった。
どこかで休憩をしようと思い、再び駅に向かおうとしたところで、パンプキンズのラストショウの頃に顔見知りになったY嬢に偶然にも遭遇。彼女が声をかけてきてくれたおかげで、開場時間まで独りぼっちで過さなくても良くなったので 有り難かった。
開場は18時からだったが、この時点でも人がまばら。フジロックフェスティバルが終わった翌日だし、仕事帰りの人もいるだろうからすぐには来れなかったのだと思う。1,000人くらいは入れそうだったけれど、最終的にはその半分の500人くらいの入りだったかもしれない。チケットの売れ行きに関しては時期的にタイミングが悪かったんだろうなぁと思う。でもそう考えると、今日この会場に早くからやってきて、開演を待ってる人たちは筋金入りのファンと言う事になる。スペースも広いしゆったり・じっくり楽しんで帰ろうと思った。

ステージ後方には白いパネルが立っていて、その上には黒い網のような布のようなものが吊るされている。ステージ上には一般的なショウでみられるギターアンプ等はなく、パソコンのモニターに、キーボード、エレクトリックドラムがポツポツとあるだけ。またメンバーの使用するそれらの機材には独特な装飾がされているのだが、こちらはDessa Kirkという方が手掛けているそうで、彼女の独特な作風が見事に異空間をつくり出していた。オープニングのSEにはデュラン・デュランが使われていたと思う。
ほぼ定刻通りに客電が落ち、静かな緊張感が訪れる。ステージ上の楽器のシルエットが流れるように後ろのパネルに映り、とても幻想的な印象の中、モノトーンのボーダーを来たビリーがステージに登場した。ステージに立つビリーはSPの頃のような圧倒的な威圧感はなく、ZWANでステージに立った時のちょっとラフなビリーとも全く違った印象を受けた。だからといってカリスマ性やオーラが無くなったという事ではない。なんていうか、「今のビリー」というやつで、彼がこの独特なセットのステージの上で、オーディエンスに自分をどう見せたいのかよく考えているんだろうなと思った。でもまぁ、そうは言ってもやはりビリーが出てくると歓声は一段と大きくなるんだけれどね。それから、メンバーの個々の衣装は一見統一されていないようで、実はモノト−ンにこだわってて、それぞれが無表情に、無機質な印象で自分の定位置についた。
BIT4というタイトルのインストが終わると、NOW(AND THEN)のイントロが始まり、ステージ後ろの白いパネルはカラフルな電飾の映像を写し出した。サウンドにリンクしてドットがいろいろな映像をつくり出して行く。(右の欄へつづく→)
 
    ビリーはかつてのステージと同じように1曲1曲ギターをチェンジしていくのだが、バンドの時と違い、会場から音が途切れる事はなく次々と曲が披露されていく。デジタルサウンドなのにとても爽やかな印象のI'M READY、アルバムと全く印象が変わらないくらい完璧に再現されていたMINA LOY(M.O.H)が終わったところで「今日は来てくれてありがとう」とビリーのMCが入る。そして再びギターチェンジをして披露されたのがTO LOVE SOMEBODY。この曲で見せるギターソロは本当にカッコ良くて、やはりこういうのを見てしまうとやっぱビリーはギターだよなー、と思ってしまう。
DIAもとても素晴らしい完成度だった。この曲はCDではジミーが叩いているのだけれど、マット・ウォーカーは彼の独特なパフォーマンスでこの曲を見事にやり遂げていたと思う。それからIggy Popのカヴァー曲JOHANNA。ハードなんだけれど、とてもクール。このギリギリの所を上手くついた感じが憎たらしいくらいだ。ALL THINGS CHANGEではラストの「We can change the world」の所をみんなに合唱させようとしていたが、何しろ人が少ないのでちょっと元気が無かった。けれどこの曲の時のリンダ・ストロベリーのコーラスは本当に上手で美しくてやっぱり生歌はいいなぁと思った。
パンテラの故ダイムバック・ダレルモデルのギターを使って演奏されたWALKING SHADEはイントロにおそろしくかっこいいギターソロが加えられたアレンジになっていたし、その後披露されたA100のグルーヴ感は最高に気持ち良かった。それからアルバムには未収録のBIT5。この曲すんごくいいですね、とても気に入りました。
一旦ステージをはけたメンバー達はアンコールの声援ですぐにステージに戻り、ラストに1曲AC/DC のIt's A Long Way To The Top を披露してこの日のステージは終了。

今回のショウではMCが少なかったのだけれど、「ビリー!ビリー!」という大きな呼掛けに対して「ぼくの名前はウイリアムだよ」と可愛らしく言ってみたり、熱狂的な歓声(奇声にも似た)をあげていた女の子に「彼女はぼくの妹でーす」と言ってみたりと和やかな一面もあった。それと、私の後ろの方にいた外人が「メルボルンのショウではごめん」と謝っていたのが聞こえたが、それがビリーに聞こえたかはわからない。観客は終始静かだったけれど、逆に言えば映像とサウンドをジッと聴いている感じ。決してノリが良いとは言えないけれど、愛情たっぷりでステージを見守っていたと思う。
今日のショウは初日と言う事もあってか、ビリーを含めメンバーもいささか緊張していたように見えたが、短い時間にギュっと濃縮された楽しいショウだった。もう少し具体的にいろいろ書きたいんだけれど、レポートがなんだか長くなってしまったので明日以降の公演のレポートの中で書きたいと思う。
     
 
   
 
Setlists
BIT4
NOW(AND THEN)
I'M READY
MINA LOY(M.O.H)
TO LOVE SOMEBODY
SORROW
DIA
JOHANNA (Johanna / Iggy Pop/James Williamson)The Stooges
CAMERA EYE
ALL THINGS CHANGE
WALKING SHADE
A100
BIT5
-Encore-
AC/DC (It's A Long Way To The Top (If You Wanna Rock 'n Roll)/ AC/DC)
 
     

 
  こぼれ話

BCはチケットの売れ行きが悪かった事をとても気にしていたようだ。大きなフェスの間の来日だから仕方がないけれど、そういうのを聞くとそのうち日本にきてくれなくなるんじゃ無いかと心配になった。あと、大阪ではゲーセンに行ったり、ショッピングしたりと割とのんびり(?)過ごせたらしいです。
 
 


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